サイバーレジリエンスはセキュリティ対策の整備率では測れない

多くの企業では、セキュリティ対策の進捗を「整備率」で管理しています。ポリシーや規程の整備、マニュアルの作成、セキュリティツールの導入状況などを指標として、対策がどこまで進んでいるかを把握する方法です。

こうした管理は一定の意味を持ちますが、整備率が高いことと、実際に機能するセキュリティであることは必ずしも同じではありません。

サイリーグでは、サイバーレジリエンスを評価するうえで重要なのは、対策の数や整備状況ではなく、有事の際に組織として判断し、連携し、実行できるかどうかだと考えています。

整備率が高くても機能しないセキュリティ

多くの企業では、情報セキュリティ対策として以下のような取り組みが進められています。

  • セキュリティポリシーの整備
  • インシデント対応マニュアルの作成
  • セキュリティツールの導入
  • ガイドラインや規程の策定

これらは重要な取り組みですが、実際のインシデント対応の現場では、こうした整備だけでは十分に機能しない場面が少なくありません。

例えば、マニュアルは存在しているものの、誰が最終判断を行うのかが明確でなかったり、部門間の連携が想定されていなかったりするケースがあります。その結果、対応の初動が遅れ、被害が拡大してしまうこともあります。

サイリーグが多くの企業の支援を通じて感じているのは、セキュリティ対策は整っていても、実際に「動く設計」になっていない組織が少なくないということです。

整備と実行のあいだにあるギャップ

セキュリティ対策において、整備と実行のあいだには大きなギャップが存在します。文書として整備されていることと、有事にその手順が実際に機能することは別の問題だからです。

整備型セキュリティ機能するセキュリティ
マニュアルが存在する誰が判断するか決まっている
ツールが導入されている運用が組織として回っている
規程が整備されている部門連携が機能する
体制図がある実際に動ける

サイバーレジリエンスを高めるためには、整備の有無だけでなく、実際に機能するかどうかという視点が重要になります。

レジリエンスを高めるために必要な視点

サイバーレジリエンスを高めるためには、対策の整備だけでなく、次のような観点が重要になります。

判断

有事の際に誰が意思決定を行うのかが明確になっているかどうかは、対応のスピードに大きく影響します。

連携

サイバーインシデントはIT部門だけでは対応できません。経営、法務、広報などの部門連携が機能することが重要です。

実行

マニュアルや体制が、実際の状況で機能するように設計されているかどうかが重要になります。

サイリーグが考える「機能するセキュリティ」

サイリーグは、サイバーセキュリティを単なる対策の整備ではなく、企業としての対応力だと考えています。攻撃を完全に防ぐことが難しくなっている現在、重要なのは「発生したときにどう対応できるか」です。

そのためには、ツール導入やルール整備だけでなく、意思決定の仕組みや組織連携の設計が不可欠になります。

サイリーグでは、こうした考え方のもと、事前準備からインシデント対応、復旧までを支援するCyLeagueサイバーレジリエンスパッケージを提供しています。

まとめ

サイバーレジリエンスを評価する際、セキュリティ対策の整備率だけでは十分とは言えません。重要なのは、有事に組織として機能するかどうかです。

  • 整備されていること
  • 実際に機能すること

この2つのあいだには大きな違いがあります。

サイリーグは、セキュリティ対策を「整備」ではなく「機能」という観点から支援しています。

サイバーレジリエンスの考え方については、「サイバーレジリエンスとは何か」でも詳しく解説しています。